五稜郭
幕府により安永四年から八年間をかけて造られた、我が国最初の洋式砦という星型の城郭。
箱館戦争で榎本軍が占領、明治二年五月の降伏まで本営となり、蝦夷共和国拠点となった。
現在は市民や観光客の絶えない公園となり、函館360度の光景を展望出来る五稜郭タワーや
当時の貴重な資料を展示した市立函館博物館五稜郭分館があり、新選組の土方歳三や
中島登らを偲ぶ事が出来る。園内は自由、タワーは8時から19時(無休)、博物館分館は
9時から16時半(月曜祝日最終金曜休館日)。交通は函館市電「五稜郭公園前」から徒歩十分。
碧血碑

函館山の麓に、明治八年榎本武揚や大鳥圭介ら有志で建てられた幕軍戦死者慰霊の碑。
数百名の遺体が同地に埋葬され、また土方歳三ら新選組隊士たちも、埋葬は不明ながら
祀られている。碑名の由来は「義に殉じた者の血は死後三年経つと碧色に変わる」という
中国の故事からで、裏面には新政府を憚り「明治辰巳(元年と二年)実にこんな事があり、
ここに石を立てて志を残した」という意味の短い漢文が刻まれている。
市電の終点「谷地頭」下車徒歩12分。函館には、他に官軍方の碧血碑もある。
称名寺

箱館の市中取締りを任とした新選組が屯所としたと言われる寺。明治の大火で焼失し、現
在地に移転した為当時の記録はないが、土方歳三の死後、在住の大和屋友次郎ら有志により
慰霊碑が建立され、その戒名が日野の実家に伝わったと言われている。また、かつては新
選組隊士野村利三郎ら四人の墓碑もあったといわれる為、昭和四十七年に土方と彼等の名
を記した新しい供養碑を建てた。バス停「称名寺通」、または市電「函館どっく前」下車。
箱館山

明治二年五月の官軍総攻撃に備え新選組古参の蟻通勘吾らが陣地とし、攻防戦があった山。
湾の突端にあり、弁天台場跡である函館どっく等も見える。現在では市内の夜景を一望
出来る名所として有名で、その美しさは香港、ナポリと並び世界三大夜景に挙げられるほど。
函館山ロープウェイは無休(10時から22時、但し季節による変更あり)で運行されており、
乗場までは市電「十字街」下車徒歩十分。函館山中には幕軍碧血碑の他、立待岬にかけて
いくつかの観光名所もある。
二股口

明治二年四月、官軍乙部上陸以来の進攻に備え、土方歳三が衝鋒隊、伝習歩兵隊ら二百余
の兵を率いて陣取り、台場山を本陣、天狗岳を前衛に、兵数三倍の敵を相手に十数日間
頑強に守り通した激戦地。三万五千発の弾丸を使ったといい、その奮戦ぶりや陣営の見事さは
フランス軍教師ホルタン、大鳥圭介、後に検分した官軍方をも驚嘆させた。土方軍は後方の
中継陣地が次々陥落された為、やむなく二股を捨てて退却した。二股川にかかる小橋や
古戦場を示す碑が散在している。現在大野町。
鷲ノ木浜


(北海道茅部郡森町鷲ノ木町)
明治元年十月、仙台湾に集結した榎本艦隊は十二日に出帆、蝦夷地に向かう。途中で南部
宮古湾に薪水補給のため寄港。十八日に一斉に出航、蝦夷地鷲ノ木をめざす。榎本艦隊は
一路目的地の鷲ノ木に到着したといわれるが、風雪のため室蘭に避難したものもあり、鷲
ノ木沖には二十日から二十三日にかけてそれぞれが到着した。「函館戦記」(北州新話)
には「二十日午前、開陽等の諸艦、鷲ノ木に入り投錨し、午後より嘆願書護衛三十人を率
い風波を冒して上岸、峠下に向け出発した」とある。また新選組の石井勇次郎は「新選組
の乗船した大江艦も二十一日到着、翌朝二十二日に土方歳三始め隊士が上陸した」と書き
残しており、土方が旗艦開陽で渡航したとする説を否定するものともとれる。
鷲ノ木の地名の由来は鷲の止まる大樹があったという。寛政年間には鷲ノ木会所も設けら
れていた。明治元年の宗門人別帳には戸数八十戸、人口四百五十人とある。渡島地方東海
岸の中央部・内浦湾(噴火湾)に面する漁村で、JR函館本線桂川駅一帯。後、鷲ノ木史
跡公園に石碑が建ち、正面に「史跡箱館戦争榎本軍鷲ノ木上陸地跡」側面に「明治元年十
月二十日上陸」とあり、霊鷲院が当時この地にあった。
旧幕軍の箱館政府陸軍奉行となった大鳥圭介は、後年「鷲ノ木へ上りしに、積雪すでに一
尺ばかりあり。蝦夷地は寒郷なれば人家とてなく、土人穴居し我等上陸の後宿所もあるま
じ、箱館迄行くには食糧も乏しきことと覚悟せしに、あにはからんや鷲ノ木宿は開けたる
地にはあらざれども、人家百五十軒もあり。本陣に着すれば主人袴を着けて迎へ、家構え
も壮大にて、間数七八個、殊に上段の間もあり。中々以前想像せしとは雲泥の違ひなり。」
と、全くの未開地と想像していた蝦夷の村が、本土とあまり変わらない様子に驚いた事を
記している。
二十三日、新選組本隊六十五名は本道を隊長安富才助、海岸道を土方歳三率いる額兵隊・
陸軍隊・護衛の新選組隊士若干名、に分かれて進軍し、二十六日には五稜郭へ無血入城した。

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