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五月も半ばとなると上野彰義隊戦争、という事で…… ちくま文庫 「合葬」(がっそう) 杉浦日向子著 を再読。 何年も前に買って読んだものだが、著者が急逝されて話題になったので最近でもまだ新刊で発売されている。地味な作品で、なぜ彰義隊?という背景がとりあえず頭に入っていないとわかりづらいかもしれないが、それでも、将来がそのままいけば安泰だったであろう旗本のお坊ちゃま、若様たちが、なぜか時の勢いにまかせて上野のお山に(主君慶喜が水戸に退隠した後さえも)集まり、わけのわからないうちに大人の思惑でアッという間に戦争当日をむかえる。そしてまったくの反戦派であった者さえパーンパーンと弾に当たって死んでゆく。残った者は指揮者もろくにおらずどうしてよいやらわからない。はじめからこの戦は「ばかげているッ!」と、皆が皆、わかっていないわけでもなかったのだ。何しろ守るべき主君はとっくに引いているのだから。読者もどこかで「あ〜あ」と思いながら、ドラマの大げさなクササ慣れではなく、淡々と空気の中を漂うような奇妙なまでのリアルさ、昨日までは徳川様と持ち上げておいて敗れたら手のひらを返して密告に走る親戚の冷たさ、それに対し通りすがりに近いもののふとした情け、などが胸にしみる。描かれるのは主に三人の幕臣の若者だが、周辺の人もそれぞれに生きている。形の見えない空論のために生死まで賭けられるというのは、多分に当時の教育を受けた人でしかわからないものがあったのだろうが、読んだあとで、ああこれは白虎隊の少年達にも通じるなと感じたりもする。 杉浦日向子さんのマンガは、百物語や百日紅(さるすべり)などの代表作のほかに、「とんでもねえ野郎」という題名の通りふざけた野郎が出てくるとぼけた笑いの作品もあるので、文庫をポケットにつっこんで、何度みてもそれなりに楽しい。
原田左之助が永倉新八にアイソをつかしたか妻子に未練を残したとかで会津には行かず江戸へ引き返し、そこから彰義隊に飛び入りしてひどい怪我をして死んだ、という。それはいかにも左之助らしくもあり、意外に左之助らしくもない、ともいえ、確かめようがないことではあるが、伝承にもとづき17日は命日として手をあわせる。日頃はそんなそぶりも見せない人がけっこう、離れた子供の写真をいつまでも持ち歩いていたりもするから、わが子に未練というのは本当のようなそうでもないような。たとえば、いくらもう永倉のワガママぶりが嫌になったとしても、いままでのなが〜い義理があって目の前の本人にそうとは言えないしね(笑)。
実は上野からもうまく逃げ出して、知人には「俺はもう死んだからあとは自由に再婚でもできるように言っておいてくれ」と、若い(しかもカタギの出の)妻に伝言を頼んでどこかへっていう事だって充分にあるので、満州にわたって馬賊の頭領になったなんていう荒唐無稽な左之助も、ドラマとしては面白い。望月三起也さんのマンガ「俺の新選組」に出てくるワイルドセブンの飛葉ちゃんそっくり(に、だんだんなっていった)ハンサムな左之助なら、大陸をかけめぐってもいそうである。
彰義隊といえば、円通寺ずいぶんしばらく行ってないなと思い出す。休みのたびに、行かなくちゃと思う所はいくらでもあるのだがなかなか……そしていつものようにいつものゴハンといつものカラオケなどで一日が終わっちゃったりするのだ。 このところのバカ寒さでガスファンヒーター再登場でつけていた(笑)のだが、きのう今日はちょうど良い陽気。そろそろ出かけねば。
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